課題
事業拡大に伴って営業案件が増加する一方、プリセールスには営業から多くの支援依頼が寄せられ、限られた人員をどの案件へ投入するかが明確になっていませんでした。
案件ごとの重要度や受注可能性にかかわらず依頼順に対応する傾向があり、重要案件への十分な時間確保が難しい状況でした。
また、プリセールスの評価も個々人の経験や案件数に依存しやすく、組織としてどのような価値を生み出しているのかを経営へ説明しにくいという課題もありました。
支援内容
プリセールスを単なる技術支援部門ではなく、営業とともに受注を作る組織として再定義しました。
具体的には、案件の重要度・受注確度・戦略性などをもとにした案件選択の考え方を整理し、営業からの依頼受付、案件へのアサイン、レビューの進め方を標準化。
あわせて、営業との役割分担、マネージャーによる案件レビュー、人員計画、KPI・評価指標など、プリセールス組織を継続的に運営するための仕組みを整備しました。
変化
すべての案件を均等に支援するのではなく、重要案件へプリセールスのリソースを集中できる運営へ移行。
営業とプリセールスの役割も明確になり、案件初期から提案戦略を共同で検討する関係が強化されました。
また、案件数だけではなく、受注への貢献や案件の質を踏まえてプリセールス活動を評価する基盤が整い、経営層にも活動価値を説明しやすい組織へと変化しました。
課題
大型案件やRFPでは、多くの専門部門が提案に参加する一方で、それぞれが自分の担当領域を説明するため、提案全体としてのメッセージが弱くなりがちでした。
製品機能、システム構成、導入方法など個別の説明は充実しているものの、
「なぜこの提案を採用する必要があるのか」
「経営課題に対してどのような価値を提供するのか」
という提案の軸が十分に整理されていませんでした。
その結果、提案書のページ数は多いものの、競合との差別化や意思決定者への訴求が弱くなるという課題がありました。
支援内容
提案作成の前段階で、顧客の事業課題、意思決定者、評価基準、競合状況を整理し、提案全体を貫くストーリーを設計しました。
製品や技術から説明を始めるのではなく、
「顧客が何を変えたいのか」
「そのために今回のプロジェクトで何を実現すべきか」
「なぜこの提案が最も適しているのか」
という順番で提案を再構成。
営業、プリセールス、コンサルタント、製品スペシャリストなど複数部門の役割を整理し、提案書・デモ・プレゼンテーションのメッセージを統一しました。
変化
各部門の説明を寄せ集めた提案から、顧客の経営課題を起点とした一つのストーリーを持つ提案へ転換。
経営層、業務部門、IT部門それぞれに対して、「この提案を選ぶ理由」が明確になりました。
また、プリセールスが単なる製品説明担当ではなく、営業とともに案件戦略と提案全体を設計する役割を担うことで、大型案件における提案力そのものを組織能力として高めることができました。
課題
海外で確立された営業・プリセールスモデルを日本市場へ展開しようとしたものの、海外本社の標準プロセスをそのまま適用するだけでは、日本の商習慣や顧客の意思決定プロセスに十分対応できない状況がありました。
海外では短期間で進む案件でも、日本では関係部門が多く、提案初期から技術・業務双方の説明を求められるケースが少なくありません。
また、日本法人の立ち上げ期には限られた人員で営業支援、デモ、技術検証、提案、導入前支援など幅広い業務を担う必要があり、プリセールスの役割定義と優先順位付けが重要な課題となっていました。
支援内容
グローバル本社の営業モデルを尊重しながら、日本市場で必要となるプリセールス活動を整理しました。
案件ステージごとの営業とプリセールスの役割、顧客への技術説明、デモ、PoC、RFP対応、導入部門やCustomer Successへの引き継ぎまで、一連のプロセスを設計。
また、日本市場特有の顧客要求を海外本社へ伝え、製品・営業・マーケティング・Customer Successとの連携方法も整理しました。
事業成長に応じてプリセールス組織をどのように拡大するかについても、必要スキル、人員計画、採用、育成を含めたロードマップを作成しました。
変化
海外本社の標準モデルを単純に日本へ適用するのではなく、日本市場の特徴を踏まえた実践的なGo-to-Marketモデルへ進化。
営業とプリセールスの役割が明確になり、少人数の立ち上げ期でも重要案件へ集中できる体制を構築しました。
さらに、案件受注までではなく、導入・Customer Successまでを見据えた顧客との関係設計を行うことで、日本市場における継続的な事業成長を支える基盤づくりにつながりました。